賃貸住宅管理業者登録制度について

制度の概要

賃貸住宅管理業者登録制度は、登録事業者の業務についてルールを定めることで賃貸住宅管理業の業務の適切な運営を確保し、賃貸住宅管理業の健全な発達を図り、もって借主及び貸主の利益の保護を図るために国土交通省が作った制度です。
 平成23年9月30日に賃貸住宅管理業者登録規程(国土交通省告示第998号)及び賃貸住宅管理業務処理準則(国土交通省告示第999号)が公布され、同年12月1日から施行されました。そして、近年のサブリースの社会問題化等を受けて、一定の資格者の設置の義務化と貸主への重要事項説明等の義務化、サブリースの借り上げ家賃等の貸主への重要事項説明の徹底、管理業者の登録の有無を建物取引業による媒介時の重要事項説明項目への追加等を柱とする改正を経て現在に至っています。

対象となる管理業務

対象となるのは、受託管理又はサブリースのいずれかで、「基幹事務」のうち、少なくとも一つの事務を含む管理事務を業として行うものが対象となります。

①基幹事務の種類
A)家賃・敷金等の受領事務:貸主が登録事業者(管理会社)に委託している管理の内容や借主から預かる家賃の管理方法などが書面で交付されます。 

B)契約更新事務:更新されると更新後の家賃や契約期間などの変更内容が書面で交付されます。

C)契約終了事務:敷金の精算など、借主が負担する必要のある費用の算定内訳が交付されます。

②受託管理業務について
受託管理業務とは、貸主から委託を受けて賃貸住宅の管理を行う事業をいいます。いわば「普通の賃貸管理事業」といえるでしょう。

③サブリース事業について
賃貸住宅を転貸し、貸主として管理を行う事業をいいます。サブリース業者は、オーナーとの間では借主としての立場、居住者との間では貸主としての立場を有しています。

 

登録制度の概要

A)管理対象や契約内容について重要事項の説明や書類交付

・登録事業者には、事務所ごとに1名以上の実務経験(6年以上)者、又は賃貸不動産経営管理士の資格保持者をおくことが義務づけられています。
・上記資格者によって、管理受託契約の具体的な内容に関する重要な事項の説明をしなければなりません。
・管理受託契約の内容について双方確認の上、管理受託契約書が交付されます。
・サブリースにおける借上げ契約においては、登録事業者には、将来の賃料変動についての説明と書面交付が義務づけられます。

B)財産の分別管理
・入居者から預かった賃料・敷金などは、賃貸住宅管理業者の財産と分別して管理しなければなりません。

C)貸主に対する定期的な管理事務の報告
・サブリース登録事業者には、オーナーに対する定期的な管理業務の報告が義務づけられています。
例)建物・設備の状況、収支報告、入居状況など

D)業務状況報告書の提出
・登録事業者は、毎年、賃貸住宅管理業者の管理事務や財産の分別管理や収支の状況を国に報告しなければなりません。提出された報告書は、一般の閲覧に供されます。

E)契約の更新や終了時の書面の交付
・登録事業者は、入居者に更新内容書面を交付しなければなりません。又、契約終了時には、入居者に原状回復費用の算定や敷金の返還などの算定書面を交付しなければなりません。

F)ペナルティ
・登録事業者が登録規定や業務処理準則に違反し、損害を与えた時は、業務の適正な運営を確保するため、必要な指導、助言、勧告を行う事があります。又、登録事業者が管理事務に関して不正な行為をした場合や廃業等の届出があった場合等には、登録が抹消されます。

登録の義務化の動き

令和2年3月6日、サブリース規制や賃貸住宅管理業の登録義務制度などを盛り込んだ「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」が閣議決定され、2021年夏に施行されました。なお、登録義務は全事業者でなく一定の規模以上が対象です。また、賃貸住宅管理の知識や経験のある業務管理者の配置が義務づけられています。